Let's めやす

「外国語学習のめやす」は、国際文化フォーラムが学習者が主体的に学ぶことをはじめ、21世紀の複雑な社会を生き抜くスキル、21世紀型スキルを身に付けるために作成した教育方針です。私たちは「めやす」の教え方をみんなで共有できるようにワークショップを行っています。そのワークショップの詳細を説明します。

【ワークショップ開催報告】3月8日「外国語教員のためのCEFR」WS@関学梅田キャンパス

ドイツで長く日本語を教えていらっしゃった奥村三菜子さんを講師に迎えて、関西学院大学梅田キャンパスとオンラインのハイブリッド型で3月8日ワークショップを行いました。

 

今回のテーマは、CEFR(ヨーロッパ共通参照枠)ですが、「めやす」との絡ませて紹介してくださいました。

<午前> 10時30分~12時30分

1.「めやす」の紹介と確認

2.講義「CEFRって何?」

<午後> 13時30分~16時30分

1.ワークショップ①「Can Doについて考えよう」

2.ワークショップ②「学習活動を考えよう」

3.ワークショップ③「評価のことを考えよう」

4.振り返りとまとめ

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ワーク

最初にLet'sめやすより田原さんに「めやす」について紹介してもらいました。

その後、CEFRについて分かりやすくテンポよく教えていただきました。

私が印象に残ったのは、CEFRの誤解です。3点あったのですが、

(1)CEFRはヨーロッパ言語のためのもの

(2)CEFRはCan-doを用いた言語能力レベル指標

(3)CEFRは外国語教育スタンダード

(4)CEFRはサバイバル向きで、ビジネスやアカデミック向きではない

たしかにどれもそう思われがち…と思いました。

CEFRを批判する人は、まず(1)を使いますものね。

そして今、日本の言語教育で、CEFRを用いているものといえば、A1、A2などのレベル指標だと思います。NHKであったり、大学でもレベル指標をよく使っている気がします。

でもCEFRの本文には一切CAN-DOが載っておらず、あるのは、illustrative descriptors。

CEFRはあくまでREFERENCE(参照するもの)とのことです。

(3)については私も誤解しておりました。CEFRはスタンダードなんだと思ってました。ただ「問題提起はするが、答えを提示するものではない」とのこと。なるほど。

 

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午後はグループに分かれて、can-doについて考え、それに基づいて学習活動、その評価についても一緒に考えました。

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活動だけではなく、評価まで考えることができて、盛りだくさんのワークでした。

一番上の目標に「social agent として社会参加できる」があるので、日常のクラス活動だけではなく、より大きな視点で考えることができたように思いました。

今回ポスターを使ったのですが、貼りだすことはなく、A4用紙やA3用紙、付箋を貼りだすものとして使っていたのもおもしろかったです。

グループで作ったものは、完成品ではない。だから、自分で持って帰って、自分たちの環境に合わせて作り変えるものとのことです。それも納得…。

 

1日だけだと物足りない部分もあったので、もう一度受けたいと思うワークショップでした。

 

オンラインでは、「lino」というアプリを使って、教室と同じ活動が行われていました。

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オンラインのほうが、手書きではないので、サイズがそろっていて保存しやすいっていうのがありますね。